第 3 回 9年目の意地。
ジャンボリーのごみステーションでは、生ごみをざるで分け、リサイクルできる容器は霧吹きを使ってきれいにする。瓶の色に応じて仕分けたり、プラスチックは、「かたプラ(かたいプラスチック)」「やわプラ(やわらかいプラスチック)」にまで分ける。ここまで分別にチカラを入れすぎなフェスは、全国でもそうはないのではないか。そこまでする理由は、森の学校のある川辺という地元のルールだから。出発は、エコ意識が高いとか、そんなエライものではなかった。
環境問題に取り組んできた川辺の地域では、ごみ分別が細かく20種類。特に、リサイクルにチカラを入れている。地元の方々の、暮らしの中での分別の取り組みは、当たり前の営みの中にプライドさえ感じるものだった。美しい “森の学校”をお借りするジャンボリーでも地元のルールから、ごみ分別は “川辺方式”に決めた。
僕らを楽しませてくれて、役目を終えたモノたち(=ごみ)の、後片付けを。
誰かがするであろうことを、ここではみんなでしている。それぞれに。
僕がグッドネイバー(=良き隣人)を、グッと感じる瞬間です。
すごいんです、年々に回数を重ねてきたフード出店者の方々は、ごみの仕分けまで想定して準備をしてきてくださる。なんて、クリエイティブなんだ!かっこ良さは、後片付けに宿るんだ。って、驚き、心動きます。夏休みの自由研究に選んでくれた子だっていた。
地味でなかなか大変なごみステーションの運営に長年関われているのは、もう意地みたいなもの。川辺の方々のインタビューの中で触れた熱や、プライド。毎年、生まれる大変な場面。それでも毎年、サポートに集まってくれるボランティアの方々。色々な積み重ねで、体の中で育っていった意地みたいなもの。そんな他人事ではいられないような思いにさせるのが、僕にとってのジャンボリー。
ジャンボリーでは、素晴らしい大人の背中がたくさん見ることができる。音楽の人も、創作する人も、料理の人も、踊ったりする人も。それぞれに自分をもった大人達の背中が見える中で、子どもたちが楽しそうに時間を過ごしている。そんな光景を今年も見れるのが楽しみだ。
そして、子どもから大人まで、自分の後片付けを自然とする姿に、グッドなネイバーを感じることでしょう。
森のごみステーションで “川辺方式” を、ぜひご一緒に : )
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