10回目のジャンボリーを終えて
2010年に、みんなでつくる文化祭のようなフェスティバルが鹿児島にあったらいいなと思って、数人の仲間を募ってはじめたグッドネイバーズ・ジャンボリーは今年で10回めの開催を終えました。
最近の5年間は雨もふらず天候には恵まれていましたが今年は不思議な天気。抜けるような青空からの曇り、霧雨、土砂降り、すぐまた青空の繰り返し。熱い日差しが射したかと思えば、ずぶ濡れで肌寒かったり。まさに10年分のダイジェストのような天気でした。
そんな天候に翻弄されながら、多少の悪天候でもポジティブに楽しんでくれている参加者みんなの姿に勇気づけられ、関係者みんなの協力もあって大きな事故もありませんでした。土砂降りの中最後の花火をみんなで見れたことを本当に感謝します。
1回目から変わらない会場である廃校「森の学校」は、ジャンボリーで生まれた地元とのつながりから地域の人たちといっしょに再生をし、今回から「リバーバンク森の学校」と名前を変えた最初のジャンボリーでもありました。
毎年集まってくれる地元の人と全国から集まってくる人々。10年前にはまだ生まれてもいなかった子どもたちも一緒になって働き、場をつくる。それぞれが主義主張を押し付けるのでなく、純粋に楽しむことでつながり、新しい「こと」を起こす。何年やっても毎回必ずどこかに至らない点はありますが、1年で解決できなくても何年もかけて試行錯誤しながらみんなでつくってきた年に1度のお祭り。GNJの歴史は、僕らが夢中になれることを見つけ、無我夢中になって多くの人を巻き込んで作ってきた調和の10年でした。
第1回目を始める時、個人的には10回は継続することを目標にしようと思っていました。しかしその目標は今年達成してしまった。だから開催前もずぶ濡れのイベント中も、10年で役割は果たしたから、これで最後にしてもいいかも知れないと思いながら走り回っていました。
でも当日の会場やSNSなどでみんなが「来年はもっとこうしよう」と未来について語り合い、子どもたちが「またここで遊ぼう」と楽しそうに話しているのを見て、本当にみんなの居場所、みんなのお祭りになったんだなと感じました。「みんなでつくる真夏の文化祭」という自分たちで掲げたコンセプトを一番わかっていなかったのは僕らの方だったかもしれません。もう僕らの勝手な一存でやめるわけにはいかなさそうです。そして、みんなが未来の話しをしていることが新しいエネルギーになって、次の展開を考えられるようにもなりました。
今年は学生割引も導入したことで若い世代の人たちもたくさん来てくれました。彼らと一緒に2020年に10+1回めの開催になるGNJはまた大きく形を変えることになると思います。再生した会場である廃校も、僕らと地域の人たちが一緒になって管理運営をしていくことになったのでこれからは年間を通して森の学校でみなさんを待っています。
改めて10年の間サポートしてくれたみなさんに感謝します。ありがとうございました。
グッドネイバーズ・ジャンボリーの物語はこれからも続きます。
来年の夏も、リバーバンク森の学校にみんなで集まれるのを楽しみに。
グッドネイバーズ・ジャンボリー実行委員会
坂口修一郎